互いに学び合う気運上昇
シアヌーク病院は、他の医療機関や政府関連部門との連携強化に乗り出しています。隣接しているプノンペン市立病院では、シアヌーク病院の担当外であるマタニティケアや眼科診療を実施しています。これらの専門科は、当病院の成人外科や一般医療サービスを補足するものです。
両病院の関係が強化されつつある背景には、当病院スタッフが市立病院スタッフを指導していること、そして市立病院の施設改築中に、市立病院の3人の内科医、チュワー・ソク・アンさん、ソファットさん、そしてゴウンさんがシアヌーク病院に3週間滞在されたことがあります。彼らは、最新の機器を駆使した新しい管理技術を学びました。当病院内科のタイ・ソフィーク医師は、カンボジア人医師たちの視点を彼らに伝えました。彼女は、
「長い間、政府系病院と緊密な協力関係を結び、わが国の貧しい病人たちに最新の医療を捉供する道について互いに研鐙したいと切望してきました」
と語ります。
シアヌーク病院の使命は、この国の貧しい病人に手を差し伸べ、多くの複雑な病気に罹っている患者たちが訪れるようにすることです。このような環境自体が、我々や病院外の他組織にとって、最良の医療訓練の場になっています。市立病院との協力機会が増えることを慶びたいと思います。この提携が、プノンペンの医療をさらに向上させることになるでしょう。
地方病院の研修支援
北東部の国境に近いストウン・テン県県立病院からシアヌーク病院に問い合わせがあり、そこの孤立状態にあるカンボジア人医師たちを指導してくれないかという要請を受けました。キャメロン・ギフォード医師および主任内科医であるレアン・ブンセ医フ研修の必要性について意見を交わしました。彼らは非常に向学心が高く、技術を研鐘できる機会を切望しています。研修の企画、その資金調達方法の検討など、この需要の高い支援について、現在準備が続行中です。
アセァン会議でバナリス医師が発表
放射線部のチェア・バナリス医師が、当病院を代表し、3月23〜25日にかけてタイで開催された第10回アセアン協会会議に出席されました。会議には、20力国から300人の出席者が集い、100人がスピーチしました。
この会議のトピックは、診断撮像、介入放射線学、放射線オンコロジー、核医学、放射線品質保証、放射線物理学および生物学、放射線安全性、放射線学および生物医学における新しい発展、などでした。
バナリス医師は、
「多くの異なる国々から専門家を招いて開催された、このような会議に参加させてくださったシァヌーク病院に心から感謝し、幸せを感じています。今後も精一杯働き、ここでの経験を同僚にお伝えしたいと思っています」
と語りました。
歓迎!薬剤師 ローレンス・レロイ・ターデイフさん
フランス出身のローレンスさんは、家族とともにプノンペンで暮らしています。その薬剤師、また経営者としての経験を当病院で活かしたいと、パートタイムで勤務されています。当病院のさらなる運営と企画の向上を支援したいという彼女の意志を、私たちは高く評価しています。ローレンスさんたちは、外来部、救急治療室、入院病棟などから要請される一日平均160件にもおよぶ処方をこなしています。
ローレンスさんは、薬理学の学位をもち、パリ第11大学でMBAを取得。病院に2年間、製薬業界に4年間勤務された経験があります。1年は臨床調査団
体内でのマーケテイング、3年間は新製品市場調査員および調査予測員として働いていました。
彼女は、備品倉庫および医療スタッブとの協力関係を向上するために、薬局スタッフの指導にあたってくれました。この結果、医師たちは薬局に対して白分たちの要望をより的確に伝えることができるようになり、また薬局は病院の要望をより正しく予測できるようになったのです。
ローレンスさんは、患者との交流も心から愉しんでいる様子です。彼女日く、
「患者さんたちからは、とてもいい反応を感じています。私たちが患者さんを目の前にしたときに、彼らの助けとなるものを与えることができるのですから」
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