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どんなに貧しい人でも無料で治療が受けられる、カンボジアのシアヌーク病院 サイトマップ
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1997 12
マンスリーレポート
手術室、まもなく完成
国立結核治療センターとの提携により、国家プログラムに従って結核患者を無料で治療してもらえることになりました。

国立血液銀行から緊急輸血用の血液供給を受けられることになりました。

入院病棟は、空きベッドがない状態が続いています。多くの入院患者は、他の施設では集中治療が必要だと診断される状態です。

12月の来院患者数は、5,563人にのぼりました。毎日、治療優先順位選別所から、約150人の患者が、救急治療室を訪れます。治療を受ける前に、14人の医師と10人の看護婦からなるチームによって、検査やX線診断、超音波診断を受けます。

当病院の機器、器具、備品、使い捨て用品について、完全な棚卸しとチェックを実施いたしました。この結果、寄付を募ることが必要なものを、在庫からタイムリーに追跡できるようになりました。需要をオーバーしている機器や備品は、5つの地方病院に寄付し、それぞれの病院から非常に感謝されました。
患者の物語
ヘン・ユンさん
 ヘン・ユンさんは、58 歳の貧しい女性で、呼吸困難を訴えて救急治療室を訪れました。肺機能が弱り、酸欠状態でひどい貧血を起こしていました。検査の結果、長期にわたる高血圧により心臓病が引き起こされ、そのために貧血していたことが判明しました。高血圧と心臓病の治療を施したところ、貧血症状はほぼ解消し、肺機能も正常に戻りました。10 日後には、呼吸も楽にできるようになって、1週間分の薬を受け取って、家族と一緒に歩いて退院していったのです。彼女は、このシアヌーク病院で、いつでも無料で高度な治療を受けられることを知り、心から感謝されていました。

ロン・ソックちゃん
 熱帯のカンボジアでは、裸足やサンダル履きの慣習があるので、きわめて多いのが、足のけがです。
  ロン・ソックちゃんは7 歳で、自転車の荷台に乗せられていたときに、裸足の足が後輪のスポークに引っかけられました。足の親指は、もう少しで付け根の関節から切断されるところでした。幸い、神経と血管は損傷していたものの機能しており、皮膚もわずかながら残されていました。

  最初に訪れた病院では、指の切断手術を準備していたらしいのですが、見舞いに来た彼の叔父が別の病院で診断を受けてみたいと希望したのです。診断の結果、指は切断は不要という結論になりました。総合的な洗浄と、極めて慎重を要する修復手術が行われました。こうして切断は回避され、傷も癒えて、普通に歩けるように回復したのでした。
  軽率な判断のために一生不具となる指切断という事態が、回避できたのです。この少年は、元通りの元気いっぱいに走り、飛び跳ねる小学生に戻れたのでした。
スタッフの横顔
チアブ・チャンタさん
 チャンタさんは、当病院のクリーニングチームの一員として働いています。彼女は、何事にも積極的に取り組み、また仕事の処理は完璧で、高い評価を得ています。厳しい暑さの中、作業は単調で、仕事量は膨大です。しかし、チャンタさんは、明るく、患者やスタッフの協調性も抜群です。  4人の子どもの未婚の母で、現在22 歳です。当病院に来て5 カ月になりますが、病院全体のチームワークと協調の精神を大きく向上させてくれました。
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